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債権回収:時効、内容証明郵便及び支払督促

時効の完成を遅らせ、債権を回収するには、いくつかの方法があります。
争いのない場合は、以下の簡単な方法で進めることが可能です。

内容証明郵便

  • 時効の完成を6か月間遅らせることが可能で、その間に裁判上の請求をします。
  • 時効完成直前などで、時効完成までにあまり時間がないときに利用します。
  • まず内容証明郵便を送り、時効の完成を阻止します。
  • そして、内容証明郵便送達後6か月以内に、支払督促の申立てなどの裁判上の請求をします。
  • 裁判上の申立てをしないと、債権発生から法律上の時効期間経過後、又は内容証明郵便送達6か月後の、どちらか遅い時期に時効は完成します。

支払督促の申立て

支払督促の申立てというのは、一番簡単な裁判上の請求です。支払督促の申立てをすると、時効が中断します。時効が中断すると、その時点からまた新たに時効期間がスタートします。 つまり、振り出しに戻ることになります。

支払督促とは、債務者の住所地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官を通じて、債務者に対して債務を支払うように督促する制度です。つまり、自分に代わって、裁判所に支払督促をしてもらう制度です。必要な切手代を除いて、簡易裁判所に支払う手数料は安く、例えば10万円までであれば500円です。手続きは簡単で、郵送でも可能です。債権債務に争う余地のないものであれば、相手が異議申立てをしてくる可能性がないので有効です。

以下のように進めます。

  • 簡易裁判所に支払督促の申立てをします。
  • 簡易裁判所が、債務者に支払督促をします。
  • 支払督促後2週間の間に、債務者から「異議」申立てが無ければ、仮執行宣言の申立て手続きをします。
  • 仮執行宣言の申立て手続きから、2週間の間に、債務者から「異議」申し立てがなければ、仮執行宣言付支払督促が確定します。
  • 仮執行宣言付支払督促が確定すれば、それが債務名義となり、裁判をしなくても強制執行(差押)が可能になります。

連結子会社と関連会社

  • 連結子会社
    ある企業の連結の対象となる子会社で、その会社に対する支配力の有無を判定するいくつかの基準により決められる。現在は、持ち株基準でなく、支配力基準を採用している。
  • 関連会社
    子会社対する場合よりも支配力が弱い会社の場合は、その会社の業績を持分法によって連結財務諸表に反映させる。
  • 非連結子会社
    親会社がその会社の議決権の過半数を所有していて子会社と判断されても、連結子会社に該当しない以下のような会社。

    • 支配が一時的と認められる会社
    • 連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせる恐れがある会社
    • 連結財務諸表に重要な影響を与えない会社

連結子会社の判定方法

以下のいずれかに該当する場合は連結子会社

  • ①親会社がその会社の議決権の過半数を所有している
  • ②親会社がその会社の議決権の40%以上50%以下を所有していて、以下のいずれかに該当する
    • a) 親会社が所有する議決権と「緊密な者」及び「同意している者」が所有している議決権を合わせると、その会社の議決権の過半数になる。
    • b) 現在親会社の役員・使用人である者、またかつてこれらであった者でその会社の意思決定に関して親会社が影響を与えることができる者が、その会社の意思決定機関(株主総会・取締役会等)の過半数を占めている。
    • c) 親会社との間に、その会社の重要な財務・営業・事業の方針決定を支配する契約などが存在する。
    • d) 親会社が、その会社の資金調達額の総額の過半について融資(債務保証等も含む)を行っている。
    • e) その他、親会社がその会社の意思決定機関(株主総会・取締役会等)を支配していることが推測される事実が存在する。
  • ③親会社その会社の議決権の40%未満しか所有していない
    上記②のa)に該当し、かつb)~e)のいずれかに該当する

関連会社の判定方法

以下のいずれかに該当する場合は関連会社

  • ①親会社がその会社の議決権の20%以上を実質的に所有している。
  • ②親会社がその会社に対する議決権の15%以上20%未満を実質的に所有している。かつ、その会社の財務・営業・事業の方針決定に重要な影響を与えることができる一定の事実が認められる。
  • ③親会社と緊密な者などが所有する議決権を合計してその会社の議決権の20%以上を占めている。かつ、その会社の財務・営業・事業の方針決定に重要な影響を与えることができる一定の事実が認められる。

解雇

解雇には普通解雇、整理解雇、懲戒解雇の3種類あります。解雇は、「客観的で合理的な理由がない」と解雇権の濫用として解雇が無効となります。原則として、使用者は30日前に労働者に通告することが必要です。

  • 解雇権濫用の法理
    解雇権濫用法理とは、使用者の解雇権の行使は、「客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当として是認することが出来ない」場合には、解雇権の濫用として無効になります。なお、立証責任は、会社側にあります。

普通解雇

普通解雇とは、就業規則に定めのある解雇事由に相当する事実があって行われる解雇をいいます。

普通解雇の例
・試用期間中の解雇
・労働義務の不履行による解雇
・労働能率の不良、能力不足による解雇
・労務提供不能による解雇
・組織不適応・業務適正の欠如による解雇
・業務命令違反による解雇

整理解雇

整理解雇とは、普通解雇のうち、会社の経営上の理由により人員削減が必要な場合に行われる解雇をいいます。

整理解雇の4要件
① 企業が客観的に高度の経営危機にあり、解雇による人員削減が必要やむを得ないこと。(人員削減の必要性)
② 解雇を回避するために以下のような具体的な措置を講ずる努力が十分になされたこと。(解雇回避努力)
・役員報酬を減らす。
・残業時間を減らす。
・アルバイト、パート等の非正規社員を雇い止め又は解雇する。
・新規採用、中途採用を行わない。
・希望退職者を募集する。
・出向、配置転換を行う。

③ 解雇の基準及びその適用(被解雇者の選定)が合理的であること。(人選の合理性)
④ 人員整理の必要性と内容について労働者に対し誠実に説明を行い、かつ十分に協議して納得を得るよう努力を尽くしたこと。(労働者に対する説明協議)

懲戒解雇

懲戒解雇とは、就業規則上の最も重い懲戒処分が科されて行われる解雇のことをいいます。普通解雇の場合は30日前に予告するか平均賃金の30日分の予告手当を支払わなければなりませんが、懲戒解雇は即時に解雇するのが普通です。また退職金を全額不支給にしたり、減額支給することもあります。

解雇予告なしに即時解雇するためには、労働基準監督署長に「解雇予告除外認定許可」を申請し、許可を受ける必要があります。懲戒解雇を行うためには、就業規則上懲戒解雇事由が定められ、その事由に該当する具体的な事実が必要です(罪刑法定主義)。懲戒解雇出来ない場合は、普通解雇を行います。懲戒解雇事由は限定列挙、普通解雇事由は例示列挙と解されています。

懲戒解雇の例
・会社の名誉・信用の毀損
・勤怠不良
・虚偽報告
・内部告発と機密漏洩
・二重就職の禁止義務違反
・刑事犯罪
・私生活上の非行
・政治活動・宗教活動

解雇を行うには就業規則上の根拠が必要となりますので、常時10人未満の事業所を含め、就業規則を作成し、解雇事由を明記しておくこと及び就業規則を周知させていることが解雇を有効にするためには必要です。また、使用者側は、上記解雇理由を基礎づける具体的事実を用意する必要があります。

無断欠勤による懲戒解雇

無断欠勤した場合の懲戒解雇について説明します。

  • 要件
    • 就業規則または労働協約上の解雇事由に該当していること
    • 無断欠勤をしたことについて正当な理由がないこと
    • 欠勤日数、過去の勤務成績、欠勤に至った経緯などからみて、情状酌量の余地がないこと
    • 会社が再三に渡り本人に注意をしてもなお改めなかったこと
    • 出勤の督促に応じなかったこと
    • 他の従業員の出勤成績と比較して著しく劣ること

判例、通達によれば、「原則として2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合」となっています。

  • 懲戒解雇の手続き
    認定申請には、立証、手続き共にやや面倒です。

    • 「 解雇予告除外認定申請書 」 ( 様式第3号 ) を監督署に提出します。
      他に、労働者名簿や問題行動についての顛末書、本人が問題行動を認めたことが分かる資料など多くの書類の提出を求められます。
    • 通達では、「解雇予告除外認定申請書が提出された場合には、事の性質上特に迅速にこれを処理、決定する方針で対処するとともに、当該書面だけについて審査することなく、必ず使用者、労働組合、労働者その他の関係者について申請事由を実地に調査の上該当するか否かを判定すべきものであるから十分その取扱いに留意せられたい 」 となっています。
    • 認定までに1週間程度かかり、申請を行ったからといって必ずしも認定が下りるわけではありません。
  • 具体的な対応方法
    • 解雇予告除外認定申請を行い、認定まで無給で自宅待機してもらう。
    • 退職勧奨を行い、本人との合意による契約解消を行う。
    • 30日分の解雇予告手当を支払う。
  • 現実的な会社側の対応
    会社側として、懲戒解雇をするために、無断欠勤のまま2週間待つというのはかなり難しいかもしれません。何とか本人と連絡をとり、雇用契約終了で合意を取るのが現実的かもしれません。依願退職ということで両者の意思が合致すれば、特に手当等を発生させることもなく、退職になります。ただ、無断欠勤の元々の理由によっては、合意してもらえないことがあり得ます。そのときは、別の方法を検討せざるを得ません。

また、就業規則の懲戒解雇事由として、例えば「無断欠勤5日以上」などの規定を入れておくことが考えられます。ただし、判例では、14日ですので、紛争になるとそのまま認められるわけではありません。しかし、雇用契約終了の合意にもっていくのには有効かと思われます。

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