技能実習制度廃止案

技能実習制度に関する最終報告書案の骨格が明らかになった。

  • 技能実習は廃止し、在留期間を3年とする新制度を創設する。
    新制度の名称候補として「育成技能」が出ている。
  • 別の企業に移る「転籍」は、就労から1年を超え、一定の日本語能力などがあれば認める。
  • 「特定技能」への移行には、必須ではなかった技能と日本語の試験を要件にする。
    不合格の場合は再受験のために最長1年、在留を延長できる。
  • 企業側が、送り出し機関への手数料を一定額負担する仕組みを整える。

日本語学校卒の留学生の「特定活動/就活」の学校要件を緩和

  • 政府は外国人留学生が日本語学校を卒業後に国内で就職活動するのに必要な在留資格を取得しやすくします。
  • 在籍校が3年連続で留学生管理の「適正校」であることを求める要件を緩和し、直近1年でも適正だと国が判断すれば認めるようにします。
  • まずは国家戦略特区を対象に始め、運用を検証します。
  • 政府が2023年度中にも既存の通知を見直します。
  • 適正校になるには不法残留や資格取り消しなど問題のある留学生を在籍者全体の5%以下に抑える必要があります。
  • 23年7月10日時点で国内に日本語学校は831校あり、適正校は全体の85%を占めます。
  • 22年9月時点の75%から増えています。

外国人エンジニアの在留資格の審査期間を短縮

  • 政府は2023年秋からIT(情報技術)分野の外国人エンジニアが日本の在留資格を取得する際の審査期間を短縮します。
  • 全国に13区域ある国家戦略特区内が対象で、現在は長ければ3カ月以上かかる手続きが最短で1カ月ほどになる場合もあります。
  • 自治体が受け入れ企業を事前に調べて迅速審査につなげることになります。

永住申請もオンライン手続の対象に

在留申請のオンライン化が進んでいますが、これまで永住申請は対象外でした。
政府の方針として、2025年中に永住申請や在留カードの更新に関しオンラインの手続きを可能とすることになりました。

2022年のオンライン申請は、おおよそ15万件で、その割合は2割程度。
入管庁の調査によると、使い勝手の悪さなどがその原因となっています。
申請書類の入力ページにアップロードできるファイルの容量を拡大するなどの方策も検討します。

高度外国人材を増やす新たな受け入れ策

政府は2月17日、日本で働く高度外国人材を増やす新たな受け入れ策を決定した。
4月の開始をめざす。

在留資格「高度専門職」の取得要件の拡大

  • 研究者と技術者は「修士号以上の取得と年収2000万円以上」もしくは「職歴10年以上と年収2000万円以上」に定める。
  • 経営者は「職歴5年以上と年収4000万円以上」と設定する。
  • 対象になった人は「特別高度人材」となり1年で永住権の申請が可能となる。
  • 雇える外国人の家事使用人を現行の1人から2人に増やす。
  • 配偶者がフルタイムで働ける職種を拡充する内容も盛り込む。

在留資格の「特定活動」に「未来創造人材」を追加

  • 世界上位の大学卒業者の日本企業への就職の促進をする。
  • 現行は「短期滞在」として90日しか認めない滞在期間を2年に延ばす。
  • 英国や中国の機関が出す3種類の大学ランキングのうち2つ以上で上位100位以内に入る大学を卒業してから5年以内の人を対象にする。
  • 家族の帯同も許し、能力のある人が時間をかけて日本での就労を考える機会を用意する。

ラオスと特定技能の協力覚書(MOC)を締結

7月28日に、日本とラオス両政府は特定技能に係る協力覚書(MOC)を締結した。
これにより、日本政府が特定技能についてMOCを締結したのはラオスを入れて15カ国となった。
特定技能や技能実習制度により来日を希望するラオス人は、ラオス政府から認定を受けた現地の認定送出機関を通じて、ラオス労働社会福祉省に申請する必要がある。

  • 認定送出機関はラオス資本に限定
  • 認定送出機関には最低登録資本金として20億キープ(約1,760万円)が必要
  • 認定送出機関のライセンスは3年ごとに更新
  • 認定送出機関は、労働者の月給の3%を上限とする手数料を労働者から徴収可能
  • 現在、認定送出機関は21社

特定技能MOC締結国

フィリピン、カンボジア、ネパール、ミャンマー、モンゴル、スリランカ、インドネシア、ベトナム、バングラデシュ、ウズベキスタン、パキスタン、タイ、インド、マレーシア、ラオス

「特定技能」建設分野の業務区分再編

特定技能制度、建設分野の従来からの問題点、課題

  • 業務区分が19区分に細分化されていること
  • 資格取得者が携われる業務範囲が限定的であること
  • 電気工事や塗装、防水施工など特定技能に含まれない作業が多いこと
  • 技能実習制度の職種と重ならないため円滑な移行が難しいケースがあること

自民党の国土交通部会の再編案

  • 業務区分を現行の19区分から3区分に再編、統合
  • 併せて、業務範囲も拡大、建設業許可29業種に関わる全ての作業を新区分のいずれかに分類する。
  • 技能実習の対象職種にあり、特定技能区分にない「さく井」「石材施工」「築炉」なども追加する。
  • 新区分は「土木」「建築」「ライフライン・設備」の三つ
    • 新区分「土木」:コンクリート圧送、とび、建設機械施工、塗装など
    • 新区分「建築」:建築大工、鉄筋施工、とび、屋根ふき、左官、内装仕上げ、塗装、防水施工など
    • 新区分「ライフライン・設備」:配管、保温保冷、電気通信、電気工事など
  • 業務区分の再編では、資格取得者が携わることができる業務範囲が広がるため、特定技能試験とは別に訓練や各種研修を充実させる。
  • 日本語能力や専門技能の評価試験も3区分に再編・統合される見通し。
  • 運用方針改正の閣議決定は今夏にも行われる見通し。

「特定技能」改善案

以下、「特定技能」に関する改善案です。

  • 宿泊・漁業・飲食料品製造業分野において、「技能実習2号」を良好に修了した者は、試験免除で特定技能の在留資格に移行できる。
    • これは、「技能実習2号」でどのような職種であったとしても、上記3分野に関しては、当該分野の試験に合格しなくても良いという意味なのかと思われますが、正式発表を待つ必要があります。
  • 「屋根ふき」「とび」など19の業務に細分化していた建設分野の区分を再編し、「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3区分とする。
  • 就労に必要な日本語試験は現在、指定された2種類のみだが、一定レベル以上であれば、別の試験も認める。
    • これも正式発表を待たないと詳細がよくわかりません。
  • 現在、「特定技能2号」は、建設と造船・舶用だけですが、それを現在の「特定技能1号」の全業種に拡大する。