日本語学校急増

観光客の増加と共に、日本語学校、及びその生徒が増えています。しかし、日本語学校設置の基準が緩いため、「金儲け」のための安易な日本語学校設立も増えており、結果として、学生の質の低下、ひいては不法就労、不法滞在につながるケースも増えています。
日本語学校の質の低下の歯止め、健全な育成を図るため、法務省は設置基準を厳しくします。

  • 日本語習得を目指す留学生を受け入れる日本語学校が増えている。
  • 今春には600校を超え、私立大学並みの校数となった。
  • 東京・銀座など知名度の高い場所に立地したり、有名大学受験を目指したりと多様化。
  • 地方では地域活性化を狙って自治体が誘致する動きもある。
  • 半面、就労目的とされる事例も増え、在留資格の審査は厳格化している。
  • 日本語学校は法務省の基準を満たすなどすれば開校でき、最近は不動産会社や人材派遣会社の参入も目立つ。
  • 2016年度の生徒数は15年度比21%増の6万8165人と、留学生全体の約3割を占め、大学在籍の留学生数に迫る。
  • 東京芝浦外語学院(東京・港)は4月、「銀座ワールドアカデミー」を開いた。
    銀座に近く校舎ビル購入に約5億円かかったが、日本の中心で学べる特別感を売り物にする。
  • 内装設計会社が始めた日本国際文化教育学院東京校(東京・台東)は浅草寺の裏手に約3億円で購入したビルを利用。
    外国人に知名度の高い立地で留学生を集める。
  • 東京JLA外国語学校早稲田校(東京・新宿)は早稲田大学進学を目指し、学生寮を設けて受験指導もする。
    専門学校に進学する日本語学校留学生が多いなか、有名大学を目指す。
  • 石川県加賀市は4月、旧市民病院に日本語学校を誘致した。
    若者を増やして地域の活性化を図る狙い。
    初年度はインドネシアとベトナムの留学生が入学し、将来は市内就職など定着を期待する。
  • 東京都奥多摩町は廃校に人材会社を誘致、日本語学校を10月に開いてもらう。
    フィリピンやベトナムなどの留学生が、授業後はIT(情報技術)の仕事も手掛ける計画。
    町は住民と留学生の交流を促し、観光振興にもつなげたい考えだ。
  • 今後の海外展開に備えようと、静岡市の健康食品会社、AFC―HDアムスライフサイエンスは同市内に、19年4月開校を目指した日本語学校をつくる。
    主に東南アジア出身の生徒を募集、自社の海外展開を担う人材を育成する。
  • ただ、就労を巡ったトラブルが増加。
  • 福岡県などでは昨年、日本語学校の運営者らが留学生にアルバイト先を紹介し、法定時間を超える不法就労をさせたとして、出入国管理法違反容疑で摘発されている。
  • 全国日本語学校連合会(東京・千代田)の荒木幹光理事長は、「親日家をつくるのが目的なのに、留学生の日本へのイメージが悪化しかねない」と懸念する。
  • すでに、留学生の在留資格審査は厳しくなっている。
  • 東京入国管理局が今春の留学生申請に対し在留資格を認めた交付率は82%と、前年同期の91%から大きく低下し、入学予定者が来日できない事例が続出している。
  • 法務省は8月から新設校の審査基準も厳しくする。

日経新聞 2017年6月11日

外国人のエンジニア派遣が増加

現在、産業界ではエンジニアの人手不足感が強く、外国人のエンジニアが増えてきています。しかし、まだ正規社員で雇用するというよりは、派遣社員として増やしている段階です。大手の会社は別として、多くの会社では、外国人エンジニアが本当に長期的に自社の中核戦力として育ってくれるかに関して及び腰というところのようです。
また、外国人の派遣社員としての待遇は、日本人の派遣技術者のレベルにまでは到達していないようです。

  • 国内ではエンジニア需要が増えているが人手不足感が強い。
  • 国内在住の外国人エンジニアは5万人前後。
  • 人材会社はエンジニア派遣の外国人を合計で年間1000人規模で増やす。
  • 一方、アジアの理系学部出身の大卒技術者は待遇改善が見込めるため、日本企業で働きたいという人材も多い。
  • 大手のテンプホールディングスは従来の機械や電機などの分野だけでなくIT(情報技術)にも対象を拡大。
    2017年度に50人を採用し、6割増の130人規模にする。
    主にベトナムや中国などアジア7カ国・地域で面接して採用する。
  • リクルートホールディングスは韓国の2年制の専門大学に独自のカリキュラムの教室を設置。
    今秋の最終試験を経て30人前後を採用し、来春から日本の自動車メーカーの設計部門などに派遣する。
    エンジニア派遣の外国人人材は約200人いるが、今後、新卒と中途採用あわせて年150人前後を採用する。
  • 中堅のヒューマンホールディングスも16年度に始めた外国人エンジニア派遣を19年度までに現在の15倍の750人体制にする。
    6月にはタイ、ベトナム、ミャンマーで採用説明会を初開催する。

人材各社は、外国人技術者を正社員として雇用し、日本人と同等の業務内容を担わせ、待遇も同水準に高める。

日経新聞 2017年6月1日

難民申請急増「目的は就労」 昨年、初の1万人超

現在、難民の認定制度は大きな問題を抱えています。

  • 入管法上の難民ではない外国人が難民として申請し、就労資格を得ている問題。
  • また、そのような申請が入管に大きな事務的負荷を与えている問題。

難民認定制度は人種や宗教などを理由に母国で迫害を受ける外国人に在留を認める制度ですが、本来の趣旨の申請はほんのわずかで、ほとんどは就労目的の難民申請となっています。
当事務所にも、難民がらみの相談電話がかかってきますが、上記の状況に鑑み、相談、依頼はお受けしておりません。

  • 群馬県の食品工場で働く20代のイラン人男性は2015年に留学生として来日した。
  • 入管難民法は留学ビザでの労働時間を原則週28時間以内と定めるため、どんなに働いても月収は12万円ほどだった。
  • しかし、昨年「政治対立」を理由に申請し、6カ月後にフルタイムで働ける資格を取得した。
  • 今では週計50時間以上働いており、月収が約20万円になった。
  • 申請から6カ月たてば就労が認められ、不認定でも異議申し立てや再申請を繰り返せば働き続けられるため、法務省は「就労目的の申請が多くを占める」とみている。
  • 2016年の申請者はインドネシアなどアジア諸国出身者を中心に前年比44%増の1万901人(認定は28人)と急増し、過去最多を更新した。
  • 2016年末時点で申請から処分までの平均処理期間は1件当たり平均8.3カ月。5年前に比べて約3カ月延びた。

日経新聞 2017年5月29日

外国人労働者が100万人を超える。

日本で働く外国人労働者の数が2016年に初めて100万人を超えた、と厚生労働省が27日に発表しました。

2016年10月末時点で、外国人労働者の数は、
108万3769人
前年同期と比べて19%増
4年連続増加
伸び幅は過去最高

外国人を雇用する事業所数は14%増の17万2798カ所

国別では、
中国が34万4658人で全体の3割
ベトナムがそれに次ぐ16%
フィリピンが12%

分類別では、
高度人材などの「専門的・技術的分野」が20万994人で、前年同期と比べて20%増
技能実習や留学も2割を超す伸び

技能実習制度や留学生を通じて事実上の単純労働者の流入が急増している。

先日も、技能実習を終了した人を日本に呼びたいという相談がありました。
制度的には無理ですが、このように現場の人手不足感はかなり強いです。
人手が不足しているときに入国を認めた外国人を、人手が余ってきたからすぐに出国させるというのは難しいです。
人手が足りる程度に仕事をし、むしろ単価を上げるくらいの方が良いように思えます。

「高度人材」最短1年で永住権、3月実施へ省令改正

一定の要件を満たした研究者や技術者などの外国人に対し、日本での在留期間が最短1年で永住権を認める制度を3月にも実施することになった。

  • 1月18日からパブリックコメント(意見公募)手続きを始める。
  • 現行制度の5年を3年に短縮し、さらに80点以上の外国人については1年にする。
  • IT(情報技術)などの成長分野に従事する人材や、高額投資家、トップ大学の卒業者らに対してポイントを加算する措置も設定する。

(2017年1月18日 日経新聞)

介護現場で、外国人実習生300人超受け入れへ

  • これまで介護現場での外国人受け入れは経済連携協定(EPA)の枠組みに基づく制度だけで、インドネシアとフィリピン、ベトナムの3カ国に限られていた。
  • 受け入れ人数は過去9年弱の累計で2777人(昨年10月時点)にとどまる。
  • 技能実習制度は途上国への技術移転を目指し、日本国内の労働現場で外国人を実習生として受け入れるもので1993年に創設された。
  • 農業や建設など74の分野で約21万人(昨年6月時点)が働いており、今秋までに介護分野も対象に加わる。
  • 学研ココファン(東京・品川)は2020年までにミャンマーや中国、フィリピンなどから120人程度受け入れる計画。
  • ベネッセスタイルケア(東京・新宿)も17年度中に約10人の外国人実習生を受け入れる。
  • ツクイは17年秋をめどにベトナムから150人程度を受け入れる。
  • メディカル・ケア・サービス(さいたま市)も17年度に数十人の外国人実習生を受け入れる予定。
  • ソラストはまず20人程度をデイサービスや有料老人ホームで受け入れる。ベトナムやフィリピン、中国などが対象。既にベトナムで学生や現地の介護従事者、看護師などに介護技術や日本語の研修を始めた。
  • ニチイ学館やSOMPOホールディングスなど他の大手も受け入れの検討を始めた。

(2017年1月11日 日経新聞)

外国人を介護職へ 改正入管法が成立

11月18日、改正出入国管理・難民認定法と、外国人技能実習適正実施法が成立しました。

政府は、人手不足分野と高度人材の2本柱で外国人の受入を拡充中です。
介護での制度構築は、その第1弾になります。

改正入管法

在留資格に「介護」を追加します。
日本の介護福祉士の資格を取得した外国人を対象に、介護の在留資格を認めます。

外国人技能実習適正実施法

  • 実習期間を最長3年から5年に延ばします。
  • 長時間労働などを防ぐため、受け入れ団体・企業を監督する機構を新設します。
  • 技能実習の対象に介護を加える省令改正をします。

制度変更の趣旨

  • 日本で介護職に就きたい外国人にまず留学生の資格で入国してもらい、日本の学校で介護の技術や語学を習得後、介護の在留資格に切り替えて就職するルートを想定
  • 外国人が技能実習中に国家資格を取ることにより、実習後に介護の在留資格で就職できるルートを想定

これまでの制度

  • 介護職は経済連携協定(EPA)の枠組みに限って受け入れをしてきました。
  • インドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国が対象。
  • 滞在期間を限定しているうえ、現地の資格や日本語能力が条件。
  • ハードルが高く、過去8年間の累計で看護師とあわせ約3800人(9月時点)にとどまる。

外国人受け入れに関する今後の動きです。

  • 来年中
    • 介護
      EPA協定を結ぶ一部の国から受け入れ
      →在留資格を新設
    • 技能実習
      最長3年間
      →最長5年間に
  • 検討中
    • 高度人材
      学歴や年収などに応じて日本での活動を優遇
      →最短1年で永住権
    • 建設
      原則、技能実習のみ(東京五輪までの特例で2年間の延長許可)
      →2国間協定で受け入れ
    • 農業
      原則、技能実習のみ
      →特区で受け入れ

「高度専門職」は、最短1年で永住許可へ

「高度専門職」の人が永住許可を取得しやすくなります。

  • 政府は6月の成長戦略に「世界最速級の日本版高度外国人材グリーンカードを創設する」と明記しました。
  • 現時点では、専門知識を持つ高度人材は、永住許可取得に5年の滞在が必要です。
  • この期間を3年に短縮したうえで、一定の条件を満たせば1年での申請を認める方向です。
  • 具体的な認定基準は今後詰めることになりますが「ポイント制で80点以上」という案が出ています。
  • ポイント制も見直し、日本への高額投資や世界トップ級の大学卒業といった実績も上積みとして認める案があります。

「高度専門職」は、2016年6月末時点で2688人が取得。中国籍の人が65%。

(2016年11月16日 日経新聞)

フィリピン女性 不当労働被害増 日本人との子 国籍取得へ来日 だまされ借金負う

  • 日本人男性との間で子供を産んだフィリピンの女性が親子で来日し、劣悪な条件で働かせられたり、不当な借金を負わされたりする被害が増えている。
  • 子供の日本国籍をとりやすくした制度改正を悪用し、支援を装って来日させる悪質ブローカーが横行している。
  • 日本人男性とフィリピン人女性の間に生まれた子供は「ジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレン(JFC)」と呼ばれる。
  • 一般財団法人「アジア・太平洋人権情報センター」(大阪府)の藤本伸樹研究員によると、JFCの母親や母子が強制的に働か されるといった被害は3年ほど前から急増。年数十件の情報が寄せられている。
  • 背景には国籍取得要件の緩和がある。日本政府は2008年、両親が結婚していなくても、父親が生後に認知すれば子が国籍を取れるよう法改正した。
  • それにも関わらず、悪質フローカーから「国籍取得にかかる裁判費用」の名目で60万円の借用書に署名させられ、ホステスとして働くよう指示されたケースなどがある。
  • NPO法人「JFCネットワーク」(東京)によると、日比の婚外子は少なくとも数万人いるとされる。
  • フィリピンに信徒が多いカトリック教会などでつくる「日本カトリック難民移住移動者委員会」(東京)は近く、母子らを含め た人身取引の問題に取り組むプロジェクトチームを発足させる。

(2016年10月31日 日経新聞より)

平成27年における留学生の日本企業等への就職状況

法務省入国管理局は、10月28日、「留学」の在留資格を有する外国人(留学生)が行った就職状況を発表しました。

  • 在留資格変更許可申請
    • 平成27年は、17,088人,うち許可数は15,657人
    • 平成26年は、14,170人,うち許可数は12,958人
    • 前年比で、2,918人(20.6%)、及び2,699人(20.8%)増加
  • 国籍・地域別許可数の上位5か国
    • (1)中国9,847人,
    • (2)韓国1,288人,
    • (3)ベトナム1,153人,
    • (4)台湾649人,
    • (5)ネパール503人,
    • アジア諸国が全体の94.9%
  • 在留資格別許可数の内訳
    • 「技術・人文知識・国際業務」が13,791人
    • この在留資格で全体の88.1%を占めています。
  • 就職先の業種
    • 非製造業が、12,580人(80.3%)
    • 製造業が、3,077人(19.7%)
  • 就職先の職務内容の主なもの
    • 「販売・営業」(3,809人),
    • 「翻訳・通訳」(3,747人),
    • 「技術開発(情報処理分野)」(1,218人),
    • 「経営・管理業務」(1,180人)
  • 留学生の最終学歴
    • 大学卒が、7,383人,
    • 大学院卒が、4,931人で,
    • 両者で、全体の78.6%