外国人就労に適性試験

外国人雇用協議会は、2018年9月から、就労を希望する外国人の適性試験を始める。

  • 日本語や社会的なマナー、仕事上のやりとりなどの基礎知識を試して評価する。
  • 企業が必要な人材を得やすくなるほか、外国人側も企業が求めている技能や知識がわかりやすくなる。
  • 受験対象者は日本での就職を考えている留学生などを想定する。
  • マークシート方式の選択問題で、たとえばゴミ出しのルールから、来客や電話の応対、ビジネス慣習などに関して出題する。
  • 結果は10段階で評価する。
  • 2019年には、ホテル・旅館や飲食、小売りなど業種別に能力試験を始める。
  • 2019年4月からの新在留資格を取得するためには、関係省庁などが実施するこのような試験への合格が必要な場合がある。

新就労資格の対象を拡大

新しい就労資格として、人手不足が深刻な建設、農業、介護、造船、宿泊の5分野だけでなく、一部の製造業を対象に含める方向になった。

  • 技能実習制度が扱う77職種のうち、食料品製造、鋳造、金属プレスなどが追加される可能性がある。
  • 非製造業では漁業などが候補に挙がっている。
  • ただし、3~5年の技能実習を優良で修了し、即戦力として期待できる外国人に限る方向。
  • また、入国前の外国人への日本語教育にも力を入れる。

2019年4月から新たな在留資格

  • 7月11日、菅官房長官が以下を表明した。
    • 新たな在留資格は、2019年4月から運用開始の予定
    • 受け入れ業種や日本語教育の強化などを検討する関係閣僚会議を7月中にもうける。
    • 人手不足が深刻な建設、農業、介護、造船、宿泊の5業種の予定
    • 9月から、就労を希望する外国人の適性試験を始める。

2019年からの新しい在留資格を得る方法

2019年4月からの新しい在留資格を得るには、2つの方法がある。

  1. 一つは最長5年の技能実習制度を修了すること。
    現時点では、技能実習生は研修期間を終えると本国に帰還しなければいけない。
    新制度では、技能実習で得た経験をいかしてそのまま国内で仕事ができるようにする。
  2. もう一つは新たに導入する試験に合格すること。
    日本語の能力水準はある程度の日常会話ができる「N4」を原則とする。
    建設や農業などでは日本語がさらに苦手な人でも認める。
    また、技能面での能力も確認する。

2017年の難民認定申請者数8割増、過去最多

  • 法務省は3月23日、2017年の難民認定申請者数の確定値を発表した。
  • 申請者数は1万9629人で前年比8割増え、1982年の統計開始以来、過去最多となった。
  • 在留資格別では、技能実習が2.7倍の3037人、観光などを目的として入国した短期滞在が約2倍と急増した。
  • 一方、難民と認定されたのは8人減の20人にとどまった。
  • 国籍別では、フィリピンが前年の3.5倍と大幅に増え、全体の4分の1を占めた。
    ベトナムやスリランカも増加した。
  • 大量の難民や避難民を生じる事情のない国々からの申請が目立つ。
  • 急増の背景には、申請から6カ月経てば一律に就労を認める10年の難民認定制度の改正があるとみられる。
  • 技能実習で入国した外国人が給料未払いや契約にない労働などの問題を抱え、途中で逃れて難民申請をするケースも増えているという。
  • 短期滞在で入国した人が、就労目的で申請をするケースも多い。
  • 法務省は審査に支障が生じないよう、1月から制度を厳格化。
  • 初回の申請者でも難民条約上認められている理由に当たらなければ、在留期限後に強制退去手続きを取り、入管施設に収容する方針に変更した。
  • 認定者の国籍はエジプト、シリア、アフガニスタンなどだった。
  • ほかに人道上の配慮から、シリアやミャンマーなどから計45人の在留を認めた。

難民申請者数が急増のため、運用を更に厳しく

  • 平成29年1月から9月までの難民認定申請者数は、14,043人
  • 対前年同期比約77%(6,117人)増加
  • 平成28年1年間の申請数は、10,901人
  • 主な国籍は,多い順に,フィリピン,ベトナム,スリランカ,インドネシア,ネパール
  • 難民と認定されなかった申請者の申立て内容のうち,最も多いのは知人や近隣住民等とのトラブル(約44%)
  • そのうち,約66%が借金に関するトラブル
  • 「難民」に明らかに該当しない申立てが全体の約半数
  • 今後は、初回申請でも,難民条約上の迫害事由に明らかに該当しない申請者には在留を許可しない(在留制限)。
  • 失踪した技能実習生等の申請者には就労を許可せず(就労制限),在留期間も「3月」に短縮する。

>「難民認定制度の適正化のための更なる運用の見直しについて」

 

日本語学校急増

観光客の増加と共に、日本語学校、及びその生徒が増えています。しかし、日本語学校設置の基準が緩いため、「金儲け」のための安易な日本語学校設立も増えており、結果として、学生の質の低下、ひいては不法就労、不法滞在につながるケースも増えています。
日本語学校の質の低下の歯止め、健全な育成を図るため、法務省は設置基準を厳しくします。

  • 日本語習得を目指す留学生を受け入れる日本語学校が増えている。
  • 今春には600校を超え、私立大学並みの校数となった。
  • 東京・銀座など知名度の高い場所に立地したり、有名大学受験を目指したりと多様化。
  • 地方では地域活性化を狙って自治体が誘致する動きもある。
  • 半面、就労目的とされる事例も増え、在留資格の審査は厳格化している。
  • 日本語学校は法務省の基準を満たすなどすれば開校でき、最近は不動産会社や人材派遣会社の参入も目立つ。
  • 2016年度の生徒数は15年度比21%増の6万8165人と、留学生全体の約3割を占め、大学在籍の留学生数に迫る。
  • 東京芝浦外語学院(東京・港)は4月、「銀座ワールドアカデミー」を開いた。
    銀座に近く校舎ビル購入に約5億円かかったが、日本の中心で学べる特別感を売り物にする。
  • 内装設計会社が始めた日本国際文化教育学院東京校(東京・台東)は浅草寺の裏手に約3億円で購入したビルを利用。
    外国人に知名度の高い立地で留学生を集める。
  • 東京JLA外国語学校早稲田校(東京・新宿)は早稲田大学進学を目指し、学生寮を設けて受験指導もする。
    専門学校に進学する日本語学校留学生が多いなか、有名大学を目指す。
  • 石川県加賀市は4月、旧市民病院に日本語学校を誘致した。
    若者を増やして地域の活性化を図る狙い。
    初年度はインドネシアとベトナムの留学生が入学し、将来は市内就職など定着を期待する。
  • 東京都奥多摩町は廃校に人材会社を誘致、日本語学校を10月に開いてもらう。
    フィリピンやベトナムなどの留学生が、授業後はIT(情報技術)の仕事も手掛ける計画。
    町は住民と留学生の交流を促し、観光振興にもつなげたい考えだ。
  • 今後の海外展開に備えようと、静岡市の健康食品会社、AFC―HDアムスライフサイエンスは同市内に、19年4月開校を目指した日本語学校をつくる。
    主に東南アジア出身の生徒を募集、自社の海外展開を担う人材を育成する。
  • ただ、就労を巡ったトラブルが増加。
  • 福岡県などでは昨年、日本語学校の運営者らが留学生にアルバイト先を紹介し、法定時間を超える不法就労をさせたとして、出入国管理法違反容疑で摘発されている。
  • 全国日本語学校連合会(東京・千代田)の荒木幹光理事長は、「親日家をつくるのが目的なのに、留学生の日本へのイメージが悪化しかねない」と懸念する。
  • すでに、留学生の在留資格審査は厳しくなっている。
  • 東京入国管理局が今春の留学生申請に対し在留資格を認めた交付率は82%と、前年同期の91%から大きく低下し、入学予定者が来日できない事例が続出している。
  • 法務省は8月から新設校の審査基準も厳しくする。

日経新聞 2017年6月11日

外国人のエンジニア派遣が増加

現在、産業界ではエンジニアの人手不足感が強く、外国人のエンジニアが増えてきています。しかし、まだ正規社員で雇用するというよりは、派遣社員として増やしている段階です。大手の会社は別として、多くの会社では、外国人エンジニアが本当に長期的に自社の中核戦力として育ってくれるかに関して及び腰というところのようです。
また、外国人の派遣社員としての待遇は、日本人の派遣技術者のレベルにまでは到達していないようです。

  • 国内ではエンジニア需要が増えているが人手不足感が強い。
  • 国内在住の外国人エンジニアは5万人前後。
  • 人材会社はエンジニア派遣の外国人を合計で年間1000人規模で増やす。
  • 一方、アジアの理系学部出身の大卒技術者は待遇改善が見込めるため、日本企業で働きたいという人材も多い。
  • 大手のテンプホールディングスは従来の機械や電機などの分野だけでなくIT(情報技術)にも対象を拡大。
    2017年度に50人を採用し、6割増の130人規模にする。
    主にベトナムや中国などアジア7カ国・地域で面接して採用する。
  • リクルートホールディングスは韓国の2年制の専門大学に独自のカリキュラムの教室を設置。
    今秋の最終試験を経て30人前後を採用し、来春から日本の自動車メーカーの設計部門などに派遣する。
    エンジニア派遣の外国人人材は約200人いるが、今後、新卒と中途採用あわせて年150人前後を採用する。
  • 中堅のヒューマンホールディングスも16年度に始めた外国人エンジニア派遣を19年度までに現在の15倍の750人体制にする。
    6月にはタイ、ベトナム、ミャンマーで採用説明会を初開催する。

人材各社は、外国人技術者を正社員として雇用し、日本人と同等の業務内容を担わせ、待遇も同水準に高める。

日経新聞 2017年6月1日

難民申請急増「目的は就労」 昨年、初の1万人超

現在、難民の認定制度は大きな問題を抱えています。

  • 入管法上の難民ではない外国人が難民として申請し、就労資格を得ている問題。
  • また、そのような申請が入管に大きな事務的負荷を与えている問題。

難民認定制度は人種や宗教などを理由に母国で迫害を受ける外国人に在留を認める制度ですが、本来の趣旨の申請はほんのわずかで、ほとんどは就労目的の難民申請となっています。
当事務所にも、難民がらみの相談電話がかかってきますが、上記の状況に鑑み、相談、依頼はお受けしておりません。

  • 群馬県の食品工場で働く20代のイラン人男性は2015年に留学生として来日した。
  • 入管難民法は留学ビザでの労働時間を原則週28時間以内と定めるため、どんなに働いても月収は12万円ほどだった。
  • しかし、昨年「政治対立」を理由に申請し、6カ月後にフルタイムで働ける資格を取得した。
  • 今では週計50時間以上働いており、月収が約20万円になった。
  • 申請から6カ月たてば就労が認められ、不認定でも異議申し立てや再申請を繰り返せば働き続けられるため、法務省は「就労目的の申請が多くを占める」とみている。
  • 2016年の申請者はインドネシアなどアジア諸国出身者を中心に前年比44%増の1万901人(認定は28人)と急増し、過去最多を更新した。
  • 2016年末時点で申請から処分までの平均処理期間は1件当たり平均8.3カ月。5年前に比べて約3カ月延びた。

日経新聞 2017年5月29日

外国人労働者が100万人を超える。

日本で働く外国人労働者の数が2016年に初めて100万人を超えた、と厚生労働省が27日に発表しました。

2016年10月末時点で、外国人労働者の数は、
108万3769人
前年同期と比べて19%増
4年連続増加
伸び幅は過去最高

外国人を雇用する事業所数は14%増の17万2798カ所

国別では、
中国が34万4658人で全体の3割
ベトナムがそれに次ぐ16%
フィリピンが12%

分類別では、
高度人材などの「専門的・技術的分野」が20万994人で、前年同期と比べて20%増
技能実習や留学も2割を超す伸び

技能実習制度や留学生を通じて事実上の単純労働者の流入が急増している。

先日も、技能実習を終了した人を日本に呼びたいという相談がありました。
制度的には無理ですが、このように現場の人手不足感はかなり強いです。
人手が不足しているときに入国を認めた外国人を、人手が余ってきたからすぐに出国させるというのは難しいです。
人手が足りる程度に仕事をし、むしろ単価を上げるくらいの方が良いように思えます。