②遺産の調査と確定

問合せ

名寄帳

不動産が複数あり、全体把握が困難な場合は、名寄帳を取得します。市町村に請求します。これにより、被相続人の所有する不動産の一覧がわかります。所有者、所在地、地積、課税状況の情報が得られます。

相続時の不動産の評価

代償分割時に問題となるのが不動産の評価です。
評価額には以下の3種類あります。

  • 時価、実勢価格
    その不動産の取引価額で、公示価格とほぼ同額です。
    不動産鑑定士が鑑定した金額が一番信頼できることになっていますが、その鑑定士によって判断の違いが出ますし、第一費用が高いです。
  • 路線価
    公示価格の8割程度になっています。
  • 固定資産税評価額
    公示価格の7割程度になっています。

原則的には、時価を元にして評価することになっていますが、路線価から時価の間で決めることが多いようです。いずれにしろ、関係者が合意すれば良いだけなので、どのような金額でも構いません。そのため、かえって話がまとまりにくいとも言えます。

特別受益分と寄与分

特別受益分

被相続人の生前、他の相続人よりも多い贈与を受けていた相続人には、相続分を前受けしていたという”みなし”により、受け取る遺産を少なくすることができます。例えば、結婚費用、住宅購入費用、転居費用、学費などまとまった金額を他の相続人よりも多く受け取っていた場合です。
計算方法としては、まず特別受益分の金額を加えた金額を遺産総額とし、その金額を元に遺産分割します。特別受益分を受けていた相続人は自分に分割された遺 産金額から特別受益分相当額を引いた金額が実際の受け取り分になります。但し、その計算結果としてマイナスになっても贈与を受けていた金額を戻すことはありません。

寄与分

被相続人の生前、他の相続人よりもより多く被相続人に貢献、寄与していた相続人は他の相続人より多くの遺産を受け取れることができます。例えば、被相続人の事業を手伝っていた、生活の面倒を見ていた、介護をしていた、などの場合です。相続人間で寄与分の金額が合意できれば良いですが、合意できな場合は、家庭裁判所が寄与の時季、方法及び程度、相続財産の額その他の事情を考慮して決めます。しかし、現実的には寄与分の主張、立証、金額の算出は難しく、家裁が認めるケースはそれほど多くはないようです。

計算方法としては、まず寄与分の金額を遺産総額から引き、最初に寄与分を受ける相続人に渡してしまいます。遺産分割は寄与分が引かれた金額で行うことになります。なお、寄与分はあくまで相続人に認められますので、相続人の妻が被相続人の介護をしていたとしても寄与分が認められるわけではありません。

生命保険

被相続人が被保険者かつ保険料負担者である場合、その生命保険金が相続財産となるのか否かは、 保険金の受取人が誰に指定されているかで異なります。

受取人が被相続人自身である場合

保険金を受け取る権利は、被相続人自身にあることになるので、相続財産に含まれます。 よって、この場合は、遺産分割の対象となり、相続税もかかることになります。

受取人が特定の相続人に指定されている場合

例えば、受取人を配偶者である「甲野花子」とすると指定している場合です。この場合、当該生命保険金は甲野花子さんの固有の財産となると考えられています。  よって、被相続人の相続財産には含まれませんので、遺産分割の対象とはならず、 甲野花子さんが単独で取得することになります。ただし、生命保険の受領額が全相続財産と比べて大きい場合(数十%以上)、特別受益とみなされる可能性があります。

保険金受取人が別途指定されている場合、その保険金は遺留分の対象とはなりません。死亡保険金請求権は、契約者や被保険者の財産とみることができず、契約者や被保険者から継承取得するものではありません。指定された保険金受取人が固有の権利として取得するものになります。つまり、生命保険金そのものは生前に存在していないため、相続財産とはなりません。ただし、被相続人が多額の保険料を負担している場合は注意が必要です。

一方、生命保険金は、相続税法上の「みなし相続財産」として、相続税の課税対象になります。(500万円×法定相続人数の非課税枠があります。)

  • 控除額を超える生命保険金がある場合の相続税計算方法
    • 生命保険の保険金は、遺産分割協議からはずして受取人固有の財産とする
    • 相続人の数×500万円の生命保険金控除を行う
      (控除してもなお生命保険金が残る場合には、その分に相続税がかかる)
    • 控除を超えた生命保険金を相続財産に算入して遺産総額を求める
    • 法定相続が行われたと仮定して、各相続人の仮の遺産額を求める
    • その仮の各相続人の遺産額を基礎として各相続人の相続税額を算出する
    • その各相続人の相続税額を合計して相続税総額を求める
    • 各相続人が相続する 実際の遺産額の遺産総額全体に対する比率を求める
      (生命保険の控除額を超えた部分はみなし相続財産として各相続人の遺産に含める)
    • その相続する遺産の比率で相続税総額を割り振る

火災保険

通常、火災保険は掛け捨てが多いので、その場合は特に気にする必要はありません。しかし、長期火災保険で満期返戻金がある場合には相続財産となるので注意が必要です。
まず、火災保険の場合、契約者、被保険者、受取人は、原則的に以下の関係になります。

  • 契約者=保険料支払者
  • 被保険者=建物所有者=補償を受ける人=保険金受取人

生命保険の場合は、事故(死亡)が起きて困る人(補償されるべき人)は遺族と言えるので、受取人は被保険者でなく遺族ても可能です。しかし、火災保険ではそのような関係が成立しないので、受取人はあくまで建物所有者(被相続人)になるようです。

相続が発生すると、その火災保険も相続財産となります。よって、相続時の解約返戻金を評価額として、遺産分割をすることになります。もし、相続人の一人が火災保険の対象である建物を相続した場合は、建物同様に代償分割も可能です。

町田・高橋行政書士事務所の遺産の調査確定サポート

 

サポート内容

相続の前提となる相続財産の調査、確定を行います。

  • 不動産の調査
  • 預貯金の調査
  • 特別受益、寄与分の調整
  • 相続財産目録の作成

費用

  • 報酬(消費税別)
    • 当事務所のサービス報酬 2万円~
      調査対象により異なります。
  • 実費
    • 調査対象によります。

期間

調査する内容、状況によりますが、1~2週間程度です。

対応エリア

  • 町田市などの東京都
  • 相模原市、横浜市、川崎市、座間市、厚木市、大和市、綾瀬市、海老名市などの神奈川県
  • 内容によっては全国、海外への対応も行います。

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