ライツ・イシューとは何か?

増資には、
公募
第三者割当て
株主割当て
の3種類ありますが、日本ではもっぱら公募増資と第三者割当増資が行われています。

公募増資と第三者割当増資が行われますと、当然ながら既存株主の持ち株比率が減少します。以前から、会社の都合で、ある意味勝手に株式数を増やされ、1株当たりの価値が下がるのに釈然としませんでした。少し前の制度改正で、やっと日本でもライツ・イシューという既存株主に対する割当による増資が増加することになりそうです。まずは既存株主に購入する権利が与えられ、権利を行使しないのであればその他の新規株主が購入するのであれば一応納得できます。

投資収益率に敏感な海外投資家が株式の希薄化を招く日本の増資方式を嫌って、日本の株式市場から撤退しているというのは当然と言えるでしょう。ロンドン証券取引所の2009年上場企業の増資総額のうち、69%がこのライツ・イシュー方式とのことです。今更ながら日本の対応は遅いと言えます。株主を軽視しています。もの言う株主が相対的に少ないということなのでしょう。別にその方式で日本が成り立つのであれば問題ないものの、もはや成り立たなくなっているのは株価を見ても明らかです。即断、即決、即実行の機動的な対応が今の日本には求められています。

2011年3月28日(月)