外国人労働者が100万人を超える。

日本で働く外国人労働者の数が2016年に初めて100万人を超えた、と厚生労働省が27日に発表しました。

2016年10月末時点で、外国人労働者の数は、
108万3769人
前年同期と比べて19%増
4年連続増加
伸び幅は過去最高

外国人を雇用する事業所数は14%増の17万2798カ所

国別では、
中国が34万4658人で全体の3割
ベトナムがそれに次ぐ16%
フィリピンが12%

分類別では、
高度人材などの「専門的・技術的分野」が20万994人で、前年同期と比べて20%増
技能実習や留学も2割を超す伸び

技能実習制度や留学生を通じて事実上の単純労働者の流入が急増している。

先日も、技能実習を終了した人を日本に呼びたいという相談がありました。
制度的には無理ですが、このように現場の人手不足感はかなり強いです。
人手が不足しているときに入国を認めた外国人を、人手が余ってきたからすぐに出国させるというのは難しいです。
人手が足りる程度に仕事をし、むしろ単価を上げるくらいの方が良いように思えます。

フィリピン女性 不当労働被害増 日本人との子 国籍取得へ来日 だまされ借金負う

  • 日本人男性との間で子供を産んだフィリピンの女性が親子で来日し、劣悪な条件で働かせられたり、不当な借金を負わされたりする被害が増えている。
  • 子供の日本国籍をとりやすくした制度改正を悪用し、支援を装って来日させる悪質ブローカーが横行している。
  • 日本人男性とフィリピン人女性の間に生まれた子供は「ジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレン(JFC)」と呼ばれる。
  • 一般財団法人「アジア・太平洋人権情報センター」(大阪府)の藤本伸樹研究員によると、JFCの母親や母子が強制的に働か されるといった被害は3年ほど前から急増。年数十件の情報が寄せられている。
  • 背景には国籍取得要件の緩和がある。日本政府は2008年、両親が結婚していなくても、父親が生後に認知すれば子が国籍を取れるよう法改正した。
  • それにも関わらず、悪質フローカーから「国籍取得にかかる裁判費用」の名目で60万円の借用書に署名させられ、ホステスとして働くよう指示されたケースなどがある。
  • NPO法人「JFCネットワーク」(東京)によると、日比の婚外子は少なくとも数万人いるとされる。
  • フィリピンに信徒が多いカトリック教会などでつくる「日本カトリック難民移住移動者委員会」(東京)は近く、母子らを含め た人身取引の問題に取り組むプロジェクトチームを発足させる。

(2016年10月31日 日経新聞より)

訪日客、最速で1000万 5月15%増 地震影響、伸びは鈍化

相変わらず、アジアを主とした訪日客は増えていますが、伸び率は鈍化し始めました。

そろそろ、潮目が変わるかもしれません。
以下、観光庁の6月15日発表です。

  • 2016年の訪日外国人が6月5日時点で1000万人を超えた。
  • 7月半ばに1000万人を超えた昨年より1カ月以上早く、過去最速のペース。
  • 5月の訪日客数は前年同月と比べて15.3%増の189万3600人。
  • 5月としては過去最高を記録したが、伸び率は鈍ってきた。
  • 訪日客は13年に初めて1000万人を超え、15年は1974万人だった。
  • 今年1~5月は前年同期比29%増の973万人。
  • 中国が45%増の249万人、韓国が29%増の204万人。
  • 台湾を加えた3カ国・地域で全体の6割超を占め、アジアからの流入が際立つ。
  • 訪日客は前年を上回るペースで増えているが、伸び率は鈍化している。
  • 5月の韓国からの訪日客は前年同月比4.2%減。14年6月以来のマイナス。

(2016年6月16日 日経新聞より)

外国人定住へ環境整備

政府は日本で働く外国人やその家族の定住を促すため、包括的な環境改善策を打ち出す。

2014年のGDP対比の海外からの国内投資残高では182カ国中179位と世界最低水準。

  • 医療通訳者が常駐し、周辺病院に派遣もできる病院を現在の約20カ所から16年度中に40カ所に増やす。
  • 国内に3万人程度いる日本語教育が必要な外国人の子どものうち、実際に教育を受けているのは8割程度。
    • 2020年度までに全員が日本語を勉強できる体制にする。
  • 3割にとどまる留学生の日本での就職比率を、2020年までに5割に引き上げる。
    • インターンシップ(就業体験)を経験した留学生のビザ申請手続きを早める。
    • 全国で留学生向けの企業説明会を開く。
  • 2018年度にもビザの申請や変更、更新手続きをネットで済ませられるようにする。
  • 現在の2倍の1000本の法令を英語で読めるようにする。
  • 外国企業にとって面倒な行政手続きを減らす。
  • 昨年4月に東京都内に開いた起業手続きを1カ所で進められる拠点の使い勝手を改善する。

(2016年5月18日 日経新聞より)

在留外国人7年ぶり最多 昨年末223万人 留学・実習けん引

  • 2015年末の在留外国人数は223万2189人と前年末比5.2%増えた。
  • 1959年の調査開始以来の過去最高を7年ぶりに更新した。
  • 2008年末の約214万人をピークに景気後退や東日本大震災の影響で減少していたが、13年末以降は3年連続で増加した。
  • 景気回復による全国的な求人増を受け、就労を目指して日本に滞在する外国人が増加した。
  • 滞在目的でみると留学と技能実習がそれぞれ15%増え、全体の増加をけん引した。
  • 在留外国人とは労働や学習のため日本を訪れ中長期で滞在している外国人と、在日韓国・朝鮮人など特別永住者の合算。
  • 国籍別
    フィリピンが、5.5%増の22万9595人と多い
    ベトナムが、47.2%増の14万6956人
    ネパールは、29.4%増の5万4775人
  • 在留目的では、永住者が3.5%増の70万500人で最多。

(2016年3月11日 日経新聞)

外国人の受け入れ拡大

外国人の受け入れ拡大策がほぼ決まってきました。
この拡大策に関して情報を整理してみたいと思います。

日本の入管行政では、特別な技能、技術などを有している外国人の在留は認めるものの、いわゆる単純労働者の在留は認めないというのが基本スタンスになっています。しかし、日本の労働人口が減少していくなかで、そのようなことを言っているわけにもいかず、単純労働者を含めて外国人労働者の受け入れを増やそうという方向になっています。

外国人は何らかの在留資格を有して日本に在留しています。
就いてよい仕事の観点から分類すると、在留資格は以下の3種類に分類されます。

  • ①経営者、IT技術者、コック等、一定の仕事に就くことが条件になっている在留資格
  • ②学生、文化活動等、基本的には仕事をできない(資格外活動許可を得れば可能)在留資格
  • ③永住者、定住者、日本人の配偶者等、どのような仕事でもできる在留資格

現在、ファストフード店など、単純労働の現場で働いている外国人は2番目の資格外活動のアルバイト、又は3番目の外国人です。

入管の方針は、以下のようなものです。

  • ①の在留資格は、専門の技術、能力を持っている外国人なので増やしても良いと思っています。
  • ②の在留資格は、増やしたいとは思っていますが、学生が主なのでそれほど急に増えるわけでもなく、仕事も軽労働のアルバイトで現在課題の人手不足解消にはなりにくいです。
  • ③の在留資格も、どのような仕事でもできるため、決して現在人手不足感の強い職種の人が増えるわけではありません。また、この在留資格は、長期在留者になるので、治安等も含めて増やすことに対して消極的な面があります。

①の在留資格の中に、技能実習という在留資格があります。発展途上国の外国人を期間限定で日本に労働者として受け入れ、将来自国に戻ってその技能を生かした職に就いてもらうのが目的です。1993年に国際貢献の一環として途上国への技術移転を目的に始まり、2013年時点で約15万人5千人います。出身国は、中国、ベトナム、フィリピンの順です。

対象職種は、農業、建設、食品製造、繊維・衣服、機械・金属など68職種と既に多岐に渡ります。この在留資格に関しては、十分な技能の習得に至らないまま帰国するケースが多いという声がある一方、低賃金、劣悪な環境で長時間労働を強いる事業者が少なからずいるということも指摘されています。

今回の拡充策は、この技能実習という名の下に、介護などの労働者を在留させ、少しでも人手不足を解消させることが主になっています。
具体的には、以下の拡充案が挙がっています。

  • 在留期間を3年から5年程度に伸ばす。
  • 就ける職種に、介護、林業、店舗運営、惣菜製造業、自動車整備業などを更に追加する。
  • 受け入れ人数枠の拡大を図る。

制度自体の抜本的な見直しには踏み込まずに、現行制度の手直しで何とか急場をしのごうとしています。技能実習という本来の趣旨から外れてしまうため、人手不足対策で利用されるべきものではないという声も出ています。

在留資格「技能実習」の拡充以外に以下のような施策も実施される予定です。

  • 高度な技術を持つ専門家(「高度外国人」)を増やす。
  • 日本企業の海外子会社で働く外国人が日本で働きやすくする。
  • 家事を手伝う外国人を地域を限って受け入れる。

今後、急激に人口が減り、労働力が減り、GDPが下がり、地方で消滅する市町村が相当出てくると言われています。なりふり構わず、人口を減らさない努力が必要になっています。

(2014年 6月20日)